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前立腺がん検診は 「善よりも害をなす 」という研究結果


2024年4月7日 ドゥ・ラ・ベドワール著



66歳の男性として書くと、昨今の健康ブームのひとつである前立腺がんを心配しているように思われるだろう。ある意味そうなのだが、私は次から次へと心配しろと言われるのが嫌なのだ。私の心配には、あらゆる場面で常に見過ごされている治療の副作用も含まれる。前立腺がんと診断された友人や親戚に何が起こったかを見てきた。


ハンナ・フライのドキュメンタリー番組『Horizon』で、彼女自身の子宮頸がん体験、治療の副作用、そして彼女が追求した研究について見たとき、最も憂慮すべき点のひとつは、化学療法による人生を変える副作用のリスクは、乳がんによるリスクよりもやや高いようだということだった。彼女は「私たちはがんを過剰に医療化しているのではないか」と問いかけた。


現在、15年にわたる大規模な研究が、前立腺がん検診のプロセス全体に疑問を投げかけているようだ。


テレグラフ紙が伝えている。
https://www.telegraph.co.uk/news/2024/04/06/prostate-cancer-screening-may-do-more-harm-than-good/


前立腺がん検診は有益というよりも有害である可能性が高い、と専門家は警告している。


ヨーロッパのいくつかの国でスクリーニング・ツールとして使用されているPSA(前立腺特異抗原)血液検査を調査した、これまでで最大の研究によると、死亡を減少させる効果は小さいが、心配なレベルの過剰診断にもつながることがわかった。


場合によっては、攻撃的な癌の早期発見を見逃すこともあった。


ブリストル大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学の研究者らは、50〜69歳の男性40万人以上をスクリーニングに招待し、半数強がPSA検査を受けた。


15年間追跡調査した結果、スクリーニングを受けた男性では1,000人中約7人が前立腺がんで死亡したのに対し、検査を受けなかった男性では1,000人中約8人が死亡した。


この試験の結果から、1回のPSA検査で発見されたがんの推定6人に1人が過剰診断され、生涯に何ら害を及ぼさないはずの腫瘍の不必要な治療につながったことが示された。


前立腺がんの治療は、生検後の感染の可能性、勃起不全、膀胱や腸の障害など、身体的副作用を引き起こす可能性がある。


重要な問題は、より侵攻性の高い癌を見逃す一方で、陽性と診断された他の男性に不必要でより有害な治療を受けさせることにあるようだ。


英国がん研究協会の医師であり、ランカシャーおよび南カンブリアがん連合の医師リーダーであるニール・スミス博士は、次のように述べている。 「英国では毎年12,000人が前立腺癌で死亡しており、症状がない場合でも前立腺癌かどうかを知りたがる男性の気持ちはよく理解できます。
しかし、この研究は、早期発見のためのPSA検査が、益よりも害をもたらす可能性があることを浮き彫りにしている」。