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AIを搭載した "脳 "を使うロボットの製作に取り組むテック・スタートアップ


04/01/2024 // アバ・グレイス



人工知能とロボット工学の新興企業フィジカル・インテリジェンスは、脳を持つロボットを通じてAIを物理的な世界にもたらすことに取り組んでいる。
過去15年ほどの間に、完全にソフトウェアで動作するAIシステムは、動くものよりもはるかに洗練されたものに成長した。一方、AIを搭載していないロボットは、工場であらゆるものを簡単に製造したり、家庭で人の後始末をしたりすることができるが、AIを搭載したチャットボットがますます一般的になっているのに比べると、比較的狭い範囲のタスクしか実行できない。


人工知能と物理的世界のギャップを埋める動きとして、フィジカル・インテリジェンスは7000万ドルのシード資金を獲得して登場した。著名なロボット工学とAIの専門家チームによって設立された同社は、さまざまなロボットや物理的に作動するデバイスを動かすことができる基礎モデルと学習アルゴリズムを開発することを目指している。


オープンAIやセコイア・キャピタルを含む大企業からの大規模な投資は、フィジカル・インテリジェンスが物理的な世界にAIをもたらし、様々な用途で他の種類のロボットがタスクを実行できるようにする普遍的なロボットモデルを開発するというビジョンに金融界が計り知れない可能性を見出していることを反映している。


ロボット工学とAIの専門家チームによって今年設立された同社は、さまざまなロボットや機械に高度な知能を付加できるソフトウェアを開発する計画だ。あるいは、共同設立者で最高経営責任者(CEO)のカロル・ハウズマンは、フィジカル・インテリジェンスの設立後初の公式インタビューでこう語っている。 「私たちは、基本的にどのような用途のロボットや物理的な装置にも力を与えることができるユニバーサルモデルで、AIを物理的な世界にもたらすことを目指しています」。


フィジカル・インテリジェンスのテーゼは、ロボットAIモデルを構築するための新しいアプローチの時が来たというものだ。同社は、言語モデルを構築するために使用される技術を、マシンを制御し指示するための独自の技術と融合させようとしている。最終的な目標は、一種の汎用ロボットシステムとして機能するAIを作ることだ。



一般的なロボット工学に取り組む新興企業の数が増えているフィジカル・インテリジェンス


ハウズマンはここ数年、グーグルでロボット工学に携わる科学者として過ごした。彼の共同創業者仲間には、カリフォルニア大学バークレー校の教授として先駆的なロボット工学の研究を行ったセルゲイ・レヴィン、スタンフォード大学教授のチェルシー・フィン、元グーグルの研究科学者ブライアン・イクター、決済会社ストライプの元幹部で著名なハイテク投資家レイシー・グルームらがいる。


フィジカル・インテリジェンスは、多くの種類のロボットに応用できるソフトウェアを開発したいと考えている。そのために、人間の基本的な能力を機械にもたらすように設計された独自のAIモデルの作成に着手した。


「人々がヒューマノイドを使って作っているものは、本当にクールだと思います」とグルームは言う。「しかし、根本的に人間を面白くしているのは脳であり、ハードウェアではありません。私たちは究極のジェネラリストなのです」。


ロボットを動かすソフトウェアを改良する努力は、何十年も続いている。特に、2006年に設立されたウィロー・ガレージという会社は、ロボット全体で共有でき、基本的な機能を統一した汎用ソフトウェアを構築しようと数年を費やした。そのソフトウェアはいくつかの企業やロボット開発者に取り上げられたが、ウィロー・ガレージの研究はロボットの知能の飛躍的な進歩にはつながらず、同社は2014年に事業を停止した。


Rethink Roboticsのような他の企業は、人間が見せる動きをコピーすることで仕事を学習するシステムの構築を試みた。最近では、倉庫で人間が行うのと同じように、ロボットアームに物を拾わせたり、作業を行わせたりすることを反復学習させるAIを導入した新興企業もある。


また、人間の動きを模倣するように設計されたアンドロイドを作り始めた企業もある。こうした新興企業のひとつであるFigure AIは、物流や製造施設で働くロボットを作るために6億7500万ドルを調達することができた。著名な投資家には、ジェフ・ベゾス、マイクロソフト、OpenAI、Nvidiaなどがいる。


フィジカル・インテリジェンスは、これらの企業、特にフィギュアAIや電気自動車大手のテスラとの厳しい競争に直面している。これらの企業もまた、アンドロイドを研究または製造し、汎用ロボット・ソフトウェアに取り組んでいる。


「現実的には、これを実現するためには、長期にわたる非常に真剣な研究努力が必要だと思います」とレヴァインは言う。「しかし、現実の世界でロボットを使用するための最大の障害が解決可能であることを示す兆候は十分にある」。


『スライブ・タイム・ショー』から、人類に取って代わろうとしている人型ロボットの艦隊についてのクリップをご覧ください。

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