アメリカ礼賛のはじまり
洗脳
GHQによる政策によって、日本人のほとんどがアメリカを礼賛し始め、アメリカが言うことに従うようになりました。
あまりにも純朴過ぎました。
民主主義や自由といった概念が、ハリウッドや美味しい食べ物と
一緒に輸入され、魅了されてしまったのです。
日本人が大切にしてきた美徳や心、精神が否定され、アメリカのものが全て良し、とされたのです。
日本人の心は奪い取られました。
米国はこれを徹底的に行います。
日本占領期にはもちろんインターネットなどはありませんでしたが、GHQは日本全国の大きな町に「アメリカ文化センター」というものを作りました。
そこに行けば、アメリカの本も新聞も、さらには週刊誌や月刊誌なども含めて全部読める、という感じです。
留学情報
全国各地に、アメリカについての「図書館」が出来たと思ったら良い。
そこに行けば、司書さんたちが懇切丁寧に説明してくれるわけです。
私がアメリカの大学に行きたいと思ったのは1963年でしたが、今でもその時のことを思い出します。
実際に留学をしたのは1964年でしたが、その準備としてアメリカ文化センターに行きました。
アメリカ各地の大学の案内書が200から300校分、ダッーと並んでおりました。
そこからワシントン大学とコロンビア大学を選び、パンフレットを手に取って読もうとしました。すると全て英語で書いてあるのです。
しかも小さな文字でした。
アメリカ人の司書に「これは全部英語ではないか!」
と言いましたら
「あなたはどこの大学に行こうと思っているの?」
と聞かれました。
「日本語のはないの?」
「あるわけないでしょう」と返されました。
それで「願書を送りたいのですが、どこを見ればいいのですか」と聞いて、
「はいここ。1ページぐらい読めるでしょう?」と、お話になりました。
フルブライト留学制度
米国の上院議員フルブライトさんが始めたフルブライト奨学金は、日本人学生たちの憧れでした。
多くの学生がこぞって応募したのではないでしょうか。
1年という短い期間ですが、お金を出しているアメリカは良い気持ちでしょう。
そもそもフルブライト奨学生となって米国で学んだ人たちの多くは、アメリカ一辺倒のアメリカ大好き人間になって帰ってきております。
お金を出す方もそれを心得ておりますから、帰国した日本人には接近して、さらなるアメリカ派の形成に努めます。
そうして育て上げられた日本人たちは、学界、財界、政界に多くいらっしゃいまして、日本において米国産のソフト・パワーをどんどんと日本社会に広めていくわけです。
その結果として、日本人がかつて持っていた美徳は記憶の隅に追いやられます。
日本人は己のプライドも失っていきます。
西鋭夫のフーヴァーレポート
米中文化戦争(2018年10月下旬号)-3