メディアも「グリーン」団体も無視する世界最大のエコ・スキャンダル
2023年8月18日掲載 文:マイケル・シェレンバーガー
昨日の夕方、ニュージャージー州のタカナシー・ビーチにクジラの死骸が打ち上げられた。クジラの死骸を撤去するため、警察が付近を封鎖した。
「近くに住むソラヤ・ニマロフさんは、「私たちは昨日ビーチに座っていたのですが、人々がクジラに駆け寄り始めたので気がつきました。「とても悲しいです。とても悲しいです」。
昨日は、2022年12月1日以来、東海岸で60頭目のクジラの死となった。クジラの座礁は2016年以降著しく増加している。
北大西洋セミクジラは絶滅に向かっている。その個体数は340頭まで減少した。
2017年以来、ザトウクジラの座礁が200件、セミクジラの座礁が98件発生している。
「ロングブランチを拠点とする非営利団体、クリーン・オーシャン・アクション(COA)のエグゼクティブ・ディレクター、シンディ・ジップは言う。「私たちはこの12月と1月初旬に何が違っていたのかを調べました」。
彼女と他の研究者が見つけた唯一のものは、洋上風力探査だった。
「私たちは海運を調べましたが、海運は何も変わっていないようでした。「同じ漁師が漁をしていました。私たちが気づいたのは、IHAが発行された数だけでした」。
IHAとは「偶発的ハラスメント許可証」のことで、クジラに嫌がらせをするための許可証である。
2022年6月以降、米国海洋大気庁(NOAA)は風力発電産業に対し、190頭の絶滅の危機に瀕しているセミクジラへのハラスメントを許可する1年間のIHAを、奇怪かつ残酷にも12回発行した。
さらに10件のIHA追加申請が現在係属中である。
NOAAによると、5月31日、ラリタン湾で浮遊していたザトウクジラが鈍的外傷と鋭利な外傷により死亡した。科学者たちは彼女の体中に裂傷と骨折を発見した。
米国政府関係者は、クジラの死が増加しているのは、以前は自然のままの海域で行われていた風力産業による高デシベルの杭打ちやボートの往来とは無関係だと主張している。
しかし彼らは嘘をついている。
そして今、私たちはその証拠を手に入れた。