気候危機は「裏付ける科学的データが不足」
イタリアの4人の研究者たちは「世界が気候危機に直面しているという見解を裏付ける科学的データが不足している」との報告を発表した。
【研究者4人】
・イタリアの国立核物理研究所の物理学者ジャンルカ・アリモンティ氏
・農業気象学教授のルイージ・マリアーニ氏
・大気物理学者フランコ・プロディ氏
・物理学者レナート・アンジェロ・リッチ氏
時間の経過に伴う地球規模の変化をしっかりと反映しているのは、熱波の日数、最大継続時間、積算熱量といった年単位の指標だけであった。
しかし、熱波の強度や降雨強度、異常降雨の頻度、干ばつ、洪水、熱帯低気圧などの指標では、気候の極端化を裏付けるような強固な傾向は見られなかった。
生態系の生産性については、衛星データから地球の大部分で「緑化」の傾向が見られ、それが世界中の砂漠を押し退けていることを指摘。
農業生産に関しては、2003年のIPCCが発表した「気候変動が及ぼす作物や陸上の食糧生産への影響は、世界のいくつかの地域で明らかである(確信度大)」という声明に異議を唱えた。