2023年12月18日

ER編集部： この記事で指摘されたいくつかの重要な点

・15億人分がEU全加盟国に供給された。

・このうち11億分は、2021年という早い時期に購入されたもので、契約内容はまだ明らかにされていない。

・ポーランドやハンガリーなどの国々は、現在ファイザー社から不払いで訴えられており、ルーマニアは10億ユーロの損失を被っている。

・ルーマニアは10億ユーロの損失を被った。多くの政府は、（納税者の負担で）どれだけのワクチンをどれだけの金額で購入したかを公表していない。

・非常に控えめに見積もっても、無駄になったワクチンは2億1,500万本で、その価値は40億ユーロを超えると予想されている。

・ファイザー社は、2027年までワクチンを購入するよう各国を拘束している。

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POLITICOの分析によると、2億本以上の不要なコロナウイルスワクチンが廃棄されている。

カルロ・マルトゥセッリ＆ハンネ・コケラエール

パンデミックの最盛期にEU諸国が購入した少なくとも2億1500万回分のCOVID-19ワクチンが、その後40億ユーロの納税者負担で捨てられていることが、POLITICOの分析で明らかになった。そして、それはほぼ間違いなく過小評価である。

2020年後半に最初のコロナウイルスワクチンが承認されて以来、EU諸国は合計で15億回分（欧州の国民1人あたり3回分以上）を納入した。これらの多くは現在、欧州大陸の埋立地に眠っている。

入手可能なデータに基づいて計算すると、EU諸国は人口1人当たり平均0.7本のワクチンを廃棄したことになる。そのトップはエストニアで、国民1人当たり1回分以上を廃棄している。

この平均廃棄率をEUの他の地域全体に当てはめると、3億1200万本以上のワクチンが廃棄されることになる。

*データは6月から12月の間に収集された。スウェーデン、ポルトガル、アイルランド、スペインの数字は、Sveriges Radio（2023年2月）、Público（2023年5月）、The Irish Times（2023年4月）、La Vanguardia（2022年12月）で報道されたもの。

出典： POLITICO調べ、Eurostat(2023)　　　　　　　　　　　　ハンネ・コケラエール 記

どれだけのワクチンが廃棄されたかを明らかにするのは容易ではない。EUで2番目に人口の多いフランスを含む各国政府は、廃棄物の規模を明らかにしたがらない。
POLITICOの試算は、ヨーロッパ19カ国の数字に基づいている。15カ国が直接数字を提供してくれ、4カ国は地元メディアでその量が報道された。いくつかの数字は今月のもので、最も古いものは2022年12月のものである。

時間の経過は、我々が受け取った数字が保守的であることを意味し、廃棄されたワクチンの実数はもっと多い可能性がある。

例えば、ドイツは6月に廃棄ワクチンの数をPOLITICOに報告している。ワクチンメーカーも、最新のコロナウイルスに対応した新型ワクチンを発売しているため、古いワクチンは時代遅れとなり、廃棄される可能性が高くなっている。

POLITICOは、メディアで報道されたワクチン価格（公表されていない）に基づき、2億1500万本の廃棄ワクチンの価値を40億ユーロ以上と見積もっている。POLITICOは、廃棄されたワクチンの総数のみを報告し、ワクチンの種類による内訳を報告しなかった国について、内訳を報告した国のデータから算出した加重平均価格19.39ユーロを使用した。

繰り返すが、この数字はほぼ間違いなく最低額である。しかし、40億ユーロでも相当な額であり、大規模なインフラプロジェクトやクロアチアの年間医療費に匹敵する。