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ジェネレーティブAIに最も関心のある国は?


タイラー・ダーデン 2023年12月17日



過去2年間で、テキスト、画像、音声、動画を生成するAIの能力は大規模に普及した。


ChatGPTやMidjourneyのようなツールを世界中の何百万人もの人々がアイデアを実現するために利用し、AI技術を次のレベルに引き上げるために何十億ドルもの投資が行われている。


しかし今のところ、少なくとも検索データによれば、国によってAIへの関心は異なる。この図は、Visual CapitalistのFreny Fernandesによるもので、ElectronicsHubがまとめたデータを用いて、ジェネレーティブAIツールに最も関心のある国を明らかにしている。
https://www.electronicshub.org/generative-ai-global-interest-report-2023/


ElectronicsHubは、さまざまなジェネレーティブAIテクノロジーへの関心を調査するため、まず、グローバルな月間検索ボリュームに基づいて、各カテゴリーのトップ10ツールを決定した。


次に、各ツールの月間グーグル検索ボリュームを記録し、各国全体のボリュームを組み合わせ、人口(人口10万人あたり)と各市場におけるグーグルの検索エンジン市場シェアで結果をスケーリングした。


集計したデータによると、ジェネレーティブAIツールの検索ボリュームが最も多かったのはフィリピン(5,288件)、次いでシンガポール(3,036件)、カナダ(2,213件)だった。


それでは、世界各国が好むと思われるさまざまなジェネレーティブAIツールを詳しく見てみよう。



AIによるテキスト生成



昨年のChatGPTの登場は、世界の注目をジェネレーティブAIの世界に向けた。しかし、QuillBotのように、5年以上前から文法チェック、編集、要約を支援するツールもある。


電子メールの下書きから求人応募パッケージの作成まで、幅広いタスクに使用される生成AIツールは、フィリピン、シンガポール、マレーシアなどのアジア諸国や、カナダ、アラブ首長国連邦などの世界各地で最も求められている。



AIによる画像生成


『百聞は一見に如かず。DALL-E 2』、『Midjourney』、『Stable Diffusion』のようなジェネレーティブ画像AIツールの登場は、まったく新しいストーリーテリングの世界を生み出した。かつてはデザイナーだけが使用していたこれらのテキストから画像への変換ツールは、現在では科学や医療の分野でも使用されている。


生成画像AIへの世界的な関心をリードするイスラエルとシンガポールの2カ国は、世界92カ国で最も検索されたツールであるMidjourneyの使用を好んでいるようだ。



AIによる音声生成


音声生成におけるジェネレーティブAIの利用はそれほど確立されていないが、すでにその足跡を残し始めている。音声からテキストへの書き起こしプラットフォームでの利用から音楽業界まで、音声におけるジェネレーティブAIは世界的に成長している。


音楽業界では課題となるかもしれないが、有名人やアーティストの声を模倣できるFakeYouやVoiceGPTのようなツールは、2023年にウルグアイ、チリ、アルゼンチン、ペルーの南米諸国でますます人気が高まっている。



AIによる動画生成


映画やテレビ番組からTikTokリールやYouTubeコンテンツに至るまで、動画はしばしば視聴者の注目を集める最速の方法である。にもかかわらず、ジェネレーティブAIの動画生成ツールは、他のジェネレーティブ・メディア・ツールほど発展していない。


シンガポールやアラブ首長国連邦などの国々がInVideoやSynthesiaのような動画生成ツールを最も探し求めている一方で、世界はこの分野で次に登場するものを探している。



ジェネレーティブAIはまだ始まったばかり

印刷機が情報発信の方法を変えたように、ジェネレーティブAIは情報の生産と利用の方法に革命をもたらしつつある。


ジェネレーティブAIの世界では、何が本物で何が偽物か、何がフェイクで何が真実かといった境界線が曖昧になり、興味深い道筋が展開されている。


企業やユーザーがAIの可能性を最大限に活用しようとする一方で、政府や法律家たちは同時に、潜在的な欠点や悪用を抑制するためにAIの規制を理解するという課題に取り組んでいる。