世界で20億人近くが気候変動を脅威と見ていない
タイラー・ダーデン 2023年11月5日
気候変動は地球規模の大きな課題である。厳しい気象パターン、農作物への被害、海面上昇などを引き起こす(と言われている)。しかし、誰もがそれを脅威と捉えているわけではない。
この図は、Visual Capitalistのアラン・ケネディとサブリナ・フォルティンが、ロイド レジスター財団と協力して、その最新報告書の一つである「World Risk Poll 2021」を調査したものである。 変化する世界?そして、なぜ世界中の多くの人々が気候変動を脅威として認識していないのか、その理由をデータから探ってみた。
我々は団結しているのか、それとも分裂しているのか?
「世界リスク世論調査2021」の一環として、ロイド レジスター財団はギャラップ社と提携し、121カ国の125,911人を対象に調査を実施した。
この調査では、今後20年間に気候変動が自国を脅かすか、やや脅かすか、あるいは脅かさないかを尋ねている。これらの国は、気候変動を脅威と見なす回答者の総数でランク付けされた。
北欧と西欧の回答者の90%が気候変動を脅威と考えている。つまり、気候変動を脅威と見なす回答者の割合が最も高い国の多くがヨーロッパ諸国であることは驚くことではない。
順位 国 脅威とみなす 脅威とみなさない
1 イタリア 95.4% 4.6%
2 スイス 95.3% 4.7%
3 スペイン 93.7% 6.3%
4 チリ 93.5% 6.5%
5 ギリシャ 92.6% 7.4%
6 日本 92.5% 7.5%
7 フランス 92.3% 7.7%
8 ポルトガル 92.3% 7.7%
9 韓国 91.6% 8.4%
10 ドイツ 91.3% 8.7%
一方、気候変動を脅威ではないと考える人の割合が最も高いのは、発展途上国や非西洋経済圏に住む人々である。以下は、報告書の対象となった下位10カ国である。
順位 国 脅威とみなす 脅威とみなさない
112 ミャンマー 54.0% 46.0%
113 中国 53.7% 46.3%
114 インドネシア 53.4% 46.6%
115 モザンビーク 48.9% 51.1%
116 モロッコ 48.7% 51.3%
117 アラブ首長国連邦 48.6% 51.4%
119 エジプト 47.8% 52.2%
119 ヨルダン 46.6% 53.4%
120 ラオス 37.5% 62.5%
121 サウジアラビア 30.9% 69.1%
気候変動について世界に教える
気候変動に対する人々の感情を形成するには、国籍だけでなく教育が重要である。このデータは、教育水準が上がるにつれて、気候変動が脅威であるという理解も高まることを示している。
脅威とみなす 脅威とみなさない
初等教育(0~8年) 55% 45%
中等教育(9~15年) 75% 25%
中等教育修了後(16年以上) 81% 19%
リスクの世界
世界の75%が今後20年間に気候変動が自国を脅かすと見ているにもかかわらず、世界の約20億人はまだそう見ていない。
ロイド レジスター財団は、一般の人々のリスクに関する理解を深めるため、気候変動だけでなく、世界リスク世論調査2021を作成しました。
世界リスク世論調査2021は、AI、職場の安全性、財務的な回復力に対する私たちの感情についての洞察も提供しています。